自然は怖い。
今年もあれこれ計画している、手探りで始めたカヤックも3年目に入ろうとしている。
ぜんぜん違うフィールドではあるが「山」をやっていたことはものすごく役立っている。
一番の効果は「自然に対する考え方」だ。
現場(フィールド)が過酷なほど、事前準備を綿密に計画していかなければ痛い目をみる。
自分がこれから行う行為が、後にどんな影響を及ぼしていくのか・・・までを見越して考えなくてはいけない場面が過酷な現場ほど多いからだ。晴天より雨天、夏より冬である。
ロック、アイスクライミングをしていたことで役立ったことがあった。とある登山道を歩いていたとき「こんなところで落石があった場合、退避する場所は・・・」と漠然と考えていたら、本当に岩が落ちてきた。両手に抱えきれないサイズである!しかし真横から落ちてきた岩にすぐ反応して逃げたので当らずにすんだ。この肝を冷やした出来事は今でも鮮明に覚えている。
ロックやアイス(クライミング)は状況によって判断に迷うことがある。
もう一歩進むことで落ちるかも知れないし、そのことで何番目に打ったピトンやチョック、スクリューが抜けるかもしれない・・・とびくびくしながら進むという場面だ。ロックでは既存のピトン等を利用するし、アイスでスクリューをセットしたときに後ろに流れている水が飛び出してくることもある。実際、既存のボルトが抜けて「落」したことがあった。だから基本的に(その場の)状況を信用しない。「もしかしたら」を強く意識するようになったのだ。
昨年の3.11大震災。生き残った人たちの中には「津波に対しての備えがあった」と答えた人もいた。自然にはかなわない。
しかし「自然が怖い」と言って行動しないでいると先には進めない。何も考えず、判断に迷ったからと言って簡単にやめてしまうのもどうかと思う。そこが「備え」でカバーできればと考えるから事前準備を綿密に行うのだろう。目的は「撤退」では無いのだから・・・
気象状況、エスケープルート等さまざまなパターンを考えて計画し実行し、成功したときの喜びは何にも変えられないものである。仮に失敗したとして(命は落としてはならない)それも自分の糧となり、先へと進むためのステップとなるだろう。そう、成功談より失敗した人の話はタメになる。
自然現象はある程度予測できても、完璧に把握することは出来ない。駄目なときは抗うことはやめてコーヒーでも飲みながら時間を過ごす心の余裕も必要だ。いままで少しではあるが海を旅して大きな事故等無かったのは、運だけではなくそうした経験が生かされているんだと思っている。
旅立つときはいつも「どきどき」するがそれは(自然に対して)完璧なんて出来ないから。でもこの胸の高揚感がたまらなくて旅はやめられない。
今年も自然と向き合いながら、遊ばせてもらうことにしようと思う。
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