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2011年12月16日

ウィスパーVSクルーソー(クルーソーについて)

 ウィスパーVSクルーソーなんて大胆なタイトルをつけてしまったと、若干後悔しながらもクルーソーについて書いてみたいと思います。

 しかしウィスパーとは趣向がちょっと違うので比較になるか微妙な感じです。そうですね・・・もし比較するならカフナかなぁ~と個人的には思っていますが、実はカフナ、乗った事が無いんです。(笑) 

ウィスパーVSクルーソー(クルーソーについて)



 結構長文です・・・
 バタフライカヤックス・クルーソー460

 以前も書いた事がありますが一言「アイデア満載」な船です。便利な機能が随所に現れているため、理解しないと組み立てが困難に思えるかも知れませんが、大丈夫。すぐ慣れて組み上げの早さに驚くはずです。

 見た目はFC社のカフナに似ています。(何度か「カフナですか?」と聞かれた事があります。)

 特徴として、海での使用にも錆びず、強靭なS-GLASSコンポジットフレーム。シーソックと収納バックが一体となっているコックピット。素早い組み上げが可能な構造・・・と言ったところでしょうか。

 組み上げは非常に早く、メーカーで言うところの7分・・・はちょっと無理でも12分ほどあれば完成します。(オプションでコーミングエッジカバーをつけているため)そして分解はもっと早いです。

 組み立て方はバウ側フレームとFRPコックピットを接続したフレームを、広げた船体布に挿入します。挿入したらスターン側のフレームを組み付け、船体布についているロープをウインチで巻きながらテンションを掛けていきます。スポンソンに空気を入れスターンの開口部を閉じれば完成。

 バックジッパー(?)式のため、スターン側の荷物の出し入れがしやすく組み上げたあとでもフレームをはずして20ℓの防水バックの出し入れも簡単でとても楽です。(バックジッパーと書きましたがジッパーは無く、防水バックの口と同じく巻き上げしてバックルで閉じるタイプです)

 デッキ部の生地はアルフェックのファルトと同じような生地で、もうちょっと薄いタイプ。防水性能は高いですが、気温が低いとき硬くなり、スターン側の口を閉じるとき作業しにくいと感じるかもしれません。バウ側のハッチの出し入れ口は船体布を真一文字に切ったところに防水バックの巻き上げ部分を取り付けた形。開閉は早く便利なのですが、口が思ったより開かず、荷の出し入れは若干やり難いでしょう。(自分は平形タイプで10ℓ程度の防水バックをなるべく平らにして出し入れするようにしていますが、口の両端が少し裂けてしまいました。改良をビルダーさんにお願い中。)
 ハルに使われている素材は耐磨耗性ウレタンを使用していて擦れに優れていると思います。物は当然別物だと思いますがFC社のハルの光沢があるタイプ・・・と言ったほうがしっくり来るように思います。(生地の厚さはFC社製より薄いです。自分は念のためキール部にアサヒペンのパワーテープを張っています。これはウィスパーにも、と考えています。)

 コックピットはコーミングと一体となったFRP製なので、一般のシーソックのように足にまとわりついたりする事なく快適で、小物の収納可能です。感覚的にはリジット艇のよう。足元も余裕がありフットブレスもプッシュボタン式のスリーブがフレームに付いていてセッティングも簡単、しっかり踏ん張れます。これは重要な点です。

 またコックピットは「ケース」になっていて分解した部品である船体布、フレーム、シート等を収納できるようになっています。そしてこれまた秀逸なのが、ケース本体に付属しているホイールを取り付ければそのまま転がして移動できるという点です。これは別個にキャリーやカート等を持っていかなくてもいいと言う事で、軽量化に一役買っています。作りも丈夫で取り付けも簡単、言う事なし?若干の余裕がありますので、テントのポールやビルジポンプ、メンテナンスキット等の小物を入れたりしています。(ただ、実際に本体以外の小物を入れて移動する事に苦痛を感じた今は、もうひとつタイヤをつけて使用しています。詳細はまた別の機会に)

 S-GLASSコンポジットフレームは錆びないのですが、キールとの接続部には金属が使用されていますので、オール金属フレームよりはメンテナンスが楽ですが、やはり若干の「塩抜き」は必要だと思います。

 さて漕ぎ味(?)ですが一次安定性、二次安定性ともに優れています。ウィスパーと同じくボイジャーのように硬くなく、波間をしなやかに越えていく感覚がこの船にもあります。(ウィスパーより若干硬いかな・・・)ウェザーコッキングにも非常に強く、ビルダーさんとの話の中で「ラダーの必要がないから付けなかった」ということを裏付ける性能があります。この点はウィスパーより勝っているかもしれません。意外な点がもうひとつ・・・なんとスピードがウィスパーと余り変わらないのです。ウィスパーに乗られた多くの方の感想で「速い」と言う話があって、期待して乗ってみましたが驚くほどの事は無かったのです。先回行ったツーリングのGPSログデータを見てもさほど変わらず・・・自分の場合(条件にもよりますが)普通に漕いで6km/hほどです。

 ただ、シートに関して多くのシーカヤックのようにボトムから浮かせて設置するのとは違い、現在ラインナップされているボイジャー460Tのようにボトムに直接付けるため着座位置が深く、人によっては腰の位置が下がりすぎ、スプレースカートが腰を中心にボール状になって水が溜まりやすいかも知れません。しかしこの船の安定性はこの低い着座位置に起因することかも知れないので、いたずらにかさ上げするのも疑問が残ります・・・この点は要検証ですね。

 現在、改良のためメーカーに「里帰り」しています。改良点は先に記したバウハッチの大型化ですが、更なる船速アップと剛性アップの改造、シート高の見直し等いくつかお願いしています。来年1月中には戻ってくる予定なので今から楽しみです。

 漕ぎの早さもある程度あり、組み上げの早さ、荷物の出し入れのしやすさ、運搬のしやすさ等、魅力あるこの船はこれからも自分が目指す目標になくてはならないものとなるでしょう。やっぱり「簡単に船が組みあがる」のはありがたい事です。そして特徴といえるかわかりませんがクルーソーは「個人ビルダー」による作品です。疑問には真摯に答え、(安全を確保された)改良も快く受けていただけます。「売ったらおしまい」ではなく、そうしたアフターフォローもこの船にはついてきているんだ、ということも購入する上で大切な要素だと思うのです。決して雄弁なタイプではないのですが、職人の香りがするビルダーさんの顔が見える船、それがクルーソーです。(高嶋さん色々言ってごめんなさい・(^_^;))

 次回は自分なりの評価を書いてみましょうか・・・



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Posted by うまそう at 08:05│Comments(4)雑感
この記事へのコメント
お邪魔します~!

初めましてーです!

私も、ファイルト(フェザー)に 昔から憧れ続けています~(笑)う

簡単な インフレターを経て 古いファルトも乗っています(*^^*)

座席位置は、安定に凄く影響しますね?

ボイジャーは、いまいち買う気にならかったのですが、このクルーソーは、とても気になります!

シーカヤックに憧れてもいます!
Posted by ココアパパ at 2011年12月17日 09:27
●ココアパパさん

はじめまして、こんにちは!

すでにカヤックは楽しまれているご様子…
クルーソーはとても良い船ですよ。

シーカヤックもすごく楽しいです。
スクールもあるので体験してみるのも良いかもです♪
Posted by うまそううまそう at 2011年12月19日 13:58
こんにちは~

遅コメすみません!!

先般は電話相談ありがとうございました(笑)

只今、悶々と充電(貯蓄)期間を過ごしています。
この期間の長さは嫁の決裁しだいですが…

クルーソーの情報をありがたく頂戴しつつ、
また相談させていただきます!!

あっ相談場所は、戸隠の山中、テントの中で!!
Posted by hwgytn33 at 2011年12月28日 11:15
●hwgytn33さん

こんにちは~

いつぞやはどうもでした。

あっ、戸隠で秘密会議ですね(笑)了解です!
Posted by うまそううまそう at 2011年12月28日 13:15
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